

浄土真宗本願寺派の仏事 -お仏壇に関すること-
お仏壇を購入するときは
お仏壇とは、ご本尊である阿弥陀さまをお飾りする場であり、お仏壇の装飾は極楽浄土を表したものです。浄土真宗のお仏壇として、金箔の施された金仏壇が多く用いられてきたのも、金色に輝く極楽浄土を表現しているためです。
お仏壇は、亡くなられた人のためにあるものではなく、お参りさせていただく私が、仏さまとのご縁に出遇う場です。仏さまに願いをきいていただくためのものでも、亡くなられた人が宿るところでもありません。
お仏壇の置かれる場所や方角はもちろん、購入される日について吉凶を気にされることはありません。
ご家族のみなさんがお参りしやすいように考えて、ご準備ください。
ご本尊をお迎えするには
お仏壇を置く場所が決まれば、そこに合わせた大きさのお仏壇を選びます。そのお仏壇の大きさに合わせて、ご本尊をお迎えすることになりますが、ご本尊は、本山である西本願寺に冥加金を納めてお迎えください。
お仏壇を置く場所がないような場合でも、高さが20㎝前後の、厨子型のご本尊があります。こちらは、それほど広い場所を必要としませんので、どうぞご検討ください。
お供えはどう用意すればよいのか
お仏壇などに食べ物をお供えをするとき、「仏さまに食べていただきたい」という思いがあるでしょう。特に、亡くなられた方の好物を用意したときなど、その思いはさらに強くなることでしょう。
しかし、私たちが仏さまのことを思って用意したものであっても、お供えは、お仏壇からお下げしたあと、仏さまからの「お下がり」として私たちがいただき、いのちの恵みを感謝するものです。食べ物でなくとも、お供えさせていただいたものであれば、お灯明もお香もお花も、すべて仏さまから私がいただくものなのです。そのことから、浄土真宗では、水やお茶をお仏壇に供えることはありません。ほこりが入ってしまったり、ぬるくなってしまったりして、お下がりとしていただくには適さないからでもあります。
仏さまが、いちばん喜んでくださるのは、お供えに込めた私たちの思いでしょう。お供えは、仏さまからのお下がりとして、仏さまからのお恵みとして、感謝しつつ味わってください。